世界中の若者を熱狂させ、いまや憧れの職業として注目を集める「プロゲーマー」。大会の出場はもちろん、自身が広告塔としてスポンサーの商品を宣伝するなど、ゲームの実力のみならず、「好感度」や「タレント力」も必要とされる職業といえるが、最近はそんなプロゲーマーたちの”失言”がたびたび目立っている状況だ。
女性プロゲーマー・たぬかなは今年2月、配信プラットフォーム「mildom」で配信中に「170cmないと、正直、人権ないんで。170cmない方は『俺って人権ないんだ』って思いながら生きていってください」などと暴言連発。この発言をめぐってネット上には批判が殺到し、所属チームから契約を解除された。
5月2日には、人気プロゲーマーのSaRaが、他選手のゲーム配信中に「なんでそこでクリアリングすんの?障碍者やろマジで」と発言。その翌日、所属事務所は12月末までの活動停止処分を発表した。
ニュースサイト「女子SPA!」は、こうしたプロゲーマーたちの”失言”がなぜ起きてしまうのかについて、このように伝えている。
記事によると
「eスポーツ選手はマナーも常識もなっていない未熟な人たちだ」という印象になるのも無理はない。業界の人たちはどう考えているのか。eスポーツ大会を運営する株式会社DEPORTAR(デポルターレ)代表の山田浩徳氏と取締役の竹谷彰人氏に話を聞いた。
竹谷氏は「社会生活を営むにあたり、誰かを不快にする言動を取らないことは、eスポーツに限らず当たり前のマナーです」と言い切る。
山田氏は業界の問題点をこう語る。
「プロのスポーツ選手なら、明確にプロとアマの差があります。実力も違いますし、選手登録などが必要な場合も多いでしょう。でもeスポーツは東京でトップリーグにいればプロなのか、1円でも収入があればプロなのか。その定義が曖昧なんです。プロ選手としての意識が欠如している人もいると思います」ふたりとも、炎上した失言に対して厳しい意見だ。
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2022.05.07「女子SPA!」」
https://joshi-spa.jp/1158914
この記事に対してネット上では
・「正直、やはりeスポーツというものが、子供の頃からのゲームの延長であるとイメージをしてしまう。eスポーツという概念が出てきたのが近年であり、学校の部活としても顧問などは理解も出来ていない場合が多いと思う。指導者を招くとしても歳が近いためゲーム中は言葉を選ばないこともありそう」
・「本来、プロである以上はプロとして恥ずかしくないプレイをするのは当然としても、そのゲームもしくはジャンルに興味を持ってもらうのもプロの仕事だと思います」
・「eスポーツ業界では収益化のシステムやプロの定義などの仕組みが追い付いていない、とよく言われますが、これも追いついていない問題の一つ」
といった声があがっている。
著名人からは
■認定NPO法人フローレンス代表・駒崎弘樹氏
プロゲーマーの方の差別発言は許容できないが、かといって叩いて活動停止させ続けることも正しいとは思えない。
できれば、障害児の通所施設に来て子ども達と一緒にゲームで遊んだりしながら、彼に学んでもらってはどうか。
この事件を、差別の無い文化づくりに活かしたい。 https://t.co/sUWTQkCYxa
— 駒崎弘樹 ( Hiroki Komazaki )@「政策起業家」1月出版! (@Hiroki_Komazaki) 2022年5月3日
■政治家・栗下善行
>「どんなものにも功罪はあります。eスポーツを100%擁護する声もよく聞きますが、害が全くないとは思いません。でも害ばかりが注目されるのは公平ではない。なんでも、いいところもあれば、悪いところもあります。 https://t.co/sX6SPp9jLa
— 栗下 善行 🌰 コミ1☆20【G32b】 (@zkurishi) 2022年5月7日
■「サイバーコネクトツー」代表取締役社長・松山洋
問題点と解決策を具体的にした良記事ですね。
プロゲーマーの“差別発言”はなぜ起きる?業界の問題をきく | 女子SPA! https://t.co/WR1jlPany4 @joshispaより
— 松山洋@サイバーコネクトツー (@PIROSHI_CC2) 2022年5月7日
早急に予防策を講じるべき
ゲームをプレイしていると、確かにネットスラングや暴言が飛び交ったりすることも少なくない。SNS上では「〇〇〇で嫌なことを言われた」「あのゲームは民度が低い」などといった愚直も散見されるが、これはあくまでアマチュアの世界の話。このような類の発言を”プロ”が行うのは言語道断だろう。
一部の非常識な人間のせいで、ゲームに対するイメージがさらに低下しかねないだけに、プロゲーマーにも資格制度や講習会を実施するなどして早急に予防策を講じるべきといえそうだ。